高校見学のポイント

高校見学のさまざまな形式

 毎年5月頃になると、都立や私立の高校で入試に関するイベントが多数開催されます。そのようなイベントには、以下のように様々な形式、方法があります。

 ①説明会
 学校の教育方針や指導体制、カリキュラム、進路実績、学校生活の様子などを、校長先生をはじめ各担当の先生たちが説明してくれます。オリジナルの学校紹介ビデオを放映する学校も増えています。土日祝日に開催することが多いようです。

②授業公開
 学校の普段の授業をそのまま見学できます。いわば「中学生とその保護者による授業参観」です。その高校のありのままの姿を見ることができる貴重な機会であり、授業の様子や受けている生徒たちの態度・姿勢などがよくわかります。土曜日開催が多く、授業公開の後に説明会も開催されることが多いようです。

③授業体験・部活体験
 実際に、授業を受けたり部活動に参加したりできます。つまり「1日体験入学」です。生徒や先生と直接交流することができるので、その学校の雰囲気を肌で体験できます。

④合同説明会
 複数の学校が1つの大きな会場に集まって行う説明会です。学校ごとにブースに分かれ、興味のある高校のブースで先生から話を聴くことができます。実際の学校を見学する訳ではないので、その高校の雰囲気や生徒の様子など細かい点までは分からないかもしれませんが、短時間で多くの高校の情報を入手できるというメリットはあります。「学校案内のパンフレットを手に入れたい」「手短かに話を聴きたい」というときには非常に役立ちます。「まだ具体的な志望校が決まっていない」「併願校をどうしようか迷っている」という場合には、おすすめです。

 これらの他に、文化祭や体育祭を見学に行くという方法もあります。外部に公開しているかどうかは高校によりますが、普通の説明会や授業公開などより気軽に参加できるので、高校見学の最初の一歩として使えるのではないでしょうか。また、最近はパソコンなどを使ったオンラインでの説明会も増えてきました。上手に利用して情報収集に役立てましょう。

高校見学で見るべき項目

 実際に高校に見学に行く際、見ておくべきポイントを挙げておきます。

①学校の校風、先生や生徒の雰囲気
 学校独自の雰囲気、校風というものがあり、これはパンフレットやホームページでは分からないかもしれません。先生や生徒の様子を実際に見るのも高校見学の目的の1つです。直接話した先生1人だけでなく、なるべく他の先生や生徒の様子も観察しておくといいと思います。

②カリキュラムやコース
 文系・理系のコースわけ、習熟度別授業の実施状況などをチェックします。レベルや内容などが自分に合っているかどうか確認しましょう。

③進学実績
 大学合格者数だけでなく、進学先や現役での進学率も確認します。大学附属校の場合は、内部進学の条件なども重要です。

④設備、学費、通学のしやすさ、部活など
 食堂や専門教室、プール・グラウンドなど、学校施設の充実度は気になるところです。授業料、施設費、制服や修学旅行費用なども確認しましょう。また、通学時間や経路も重要なポイントです。朝何時に起きることになるのか、帰宅時間はどのぐらいになりそうか、など具体的に想像しながら見学しましょう。自分が希望するクラブの有無やレベルも、当然調べておく必要があります。

早めに動き出すことが大切

 都立、私立とも、高校の説明会や授業公開などは5月下旬頃から始まるところがほとんどです。同じような時期(特に土日)に集中するため、日程が重なってしまったりして、希望する高校の説明会全てに参加することが難しい場合もあります。中3になってから始めるより、できればもっと前から動き始める方が望ましいでしょう。
 志望校が明確になればなるほど、調べたり準備したりする時間が確保できます。また、目標がハッキリするので勉強のモチベーションが上がります。先延ばしにせず、早めに行動を起こしましょう。